暖かくなってきて障子の張り替えにも良い時期になってきました。
今回は障子の張り替えについて書いてみたいと思います。
ホームセンターで材料や道具もそろえられますのでお試しください。
障子紙 (厚めの紙を選びましょう)
糊
ハケ
糊を入れる入れ物
カッターナイフ
ヘラ、定規
他にも、のこぎり、カンナ、サンドペーパーなどあると役立ちます。
網戸でもそうでしたが、大きな作業台があると作業はスムーズです。
障子紙は種類もたくさんあるかと思いますが、1枚張れるロール状の紙がよいでしょう。
紙質もあまり薄い紙より厚めの物が貼りやすいですし、次回剥がす時も剥がしやすいです。
※障子を外す時には戻す時に場所が分かるように印をしておくことをお勧めします。
写真など取っておくのもいいですね。
今回は簡単に張り替える方法なので障子紙の剥がし方も写真のように必要最低限の部分のみ濡らして剥がします。
ハケなどに水を付けて障子の桟に浸み込ませていきます。
水を付けたら少し待ちます。
触ってみて剥がれてきたらへらなどを使って障子紙を剥がします。
紙が剝がれにくかったり、残ってしまった紙は水を付けながら剥がすとよいでしょう。
薄い紙ですと剥がしにくいことが多々あります。張り替える時には厚めの紙をお勧めします。
よくある雪見障子ですが、外し方は左右のどちらかに寄せて外すものと、上まで上げて引き抜くものがあります。
雪見障子の溝が上まで切りぬいてあれば上に引き抜くタイプ。その逆に溝が切り抜いてなければ、左右に寄せて外すタイプとなります。 今回は左右に寄せるタイプでした。
外し方としては溝が深くなっている方にバネがあるのでそちらに押して、その逆側を浮かせます。
外したらどの障子に付いていたか分かるように見えないところに印をしておくとよいでしょう。
(障子本体と雪見障子に)雪見障子の上下が分かるようにもしておいてください。
障子紙をすべて剥がしたら桟のお掃除です。
私の店では歯ブラシを使って隅の部分のホコリを掻き出してからお掃除をします。
これをすると溜まっているホコリが水に濡れてシミになるのを防げます。
通常ですと、水洗いをしながらスポンジなどで洗いますが、こちらも今回は簡単に雑巾で拭き上げます。
時々あるのですが、ささくれが多い障子は気を付けてください。
拭いている時に写真のように突き刺さってくることがあります。
ここまで大きなものが刺されば大けがです!
木の状態を確かめながら作業をしてください。
掃除が終わったら乾かします。
しっかり乾かさないと、紙を貼った後に桟からアクがでて黄色いシミになってしまいます。
風通しの良い所で隙間を作って乾かしましょう。
(半日から1日ほど)
障子の乾き具合を見て、乾いているようでしたら紙を貼っていきます。
その前に糊を作ります。必要な量を出して適度に水を入れて作ります。
あまり多めに出さず足りなければ足していくらいで作りましょう。
水を入れて練っていきますが、硬すぎず柔らかすぎずが目安です。
ささくれていたり、デコボコしているところがあればサンドペーパーでならします。
紙を貼った後にポコッと浮き出てしまいます。
ハケに糊をつけて桟に塗っていきます。はみ出さないように慎重に、でもテキパキと塗っていきます。
ムラなく塗り終わったら紙を貼ります。貼り始めは紙を少し余らせて紙がたるまないようにロールを転がします。
紙を外にひっ張りながらシワを伸ばします。
角にシワが出てしまったら、一度、少しだけ持ち上げて外へ外へ伸ばしながらシワを逃がします。
溝に沿ってヘラをあててカッターで紙を切っていきます。
目安は髪の毛一本の隙間ができるように。
難しい場合は定規で切ってください。
張り終わったら隙間をあけて立てかけて乾かします。
紙が乾いてシワがあるようでしたら霧吹きで軽く湿気を与えます。
その時、裏から水を当てないようにしてください。
裏から水を吹きかけると桟に水分が入ってしまいアクが出てシミになってしまう場合があります。
雪見障子のガラスを拭いてキレイにしたら、雪見をはめましょう。
外した時と同じように溝の深い方からはめて、逆側の浅い溝側を入れ込みます。
スムーズに動くか確かめてください。
障子を元の場所にはめれば作業は終了です。
お疲れさまでした。
いかがだったでしょうか、お時間のある時に試してみてください。
※とても大事な注意事項ですお読みください。
お客様と障子張りのお話しをしてよく聞く事ですが、
ご夫婦で障子張りをすると喧嘩になってどちらかがプイっといなくなってしまうとお聞きします。
お二人で行う場合はその辺も考慮して、どちらかが少し我慢をして作業をしてください(笑)