
ジメジメと湿気の多い季節になると、「畳がなんとなく湿っぽい」「カビが出てきた気がする…」というお悩みが増えてきます。せっかくの心地よい和室も、カビや臭いが気になると快適に過ごせません。
今回は、畳のプロが実践している「カビ対策」と「梅雨~夏のお手入れ方法」をご紹介します。今のうちに対策して、気持ちの良い和室を守りましょう。
目次
- 畳にカビが発生する原因とは?
- 畳のカビ対策|日頃のお手入れ編
- いざという時の応急処置|カビが出たときの対処法
- カビが生えにくい畳もあります
- まとめ|早めの対策で畳を長持ちさせましょ
畳にカビが発生する原因とは?

畳は天然素材の「い草」を使っています。その特長として吸湿性があります。
湿度が多い時に吸い込み、湿度が下がれば放出する機能があります。
そのため、以下のような条件が揃うとカビが発生しやすくなります。
- 部屋の風通しが悪い
- 湿度が70%以上の状態が続く
- 畳の上に物を置きっぱなしにしている(空気がこもる)
- 雨の日が多い(特に梅雨時期)
畳の裏側にカビが発生するケースもあり、気付いたときには広がっていることもあります。
畳のカビ対策|日頃のお手入れ編

1. こまめな換気が基本
朝晩の気温差で湿気がこもりやすい時期は、1日2回以上の換気を。
窓を2箇所以上開ける「対角線換気」が効果的です。
2. 畳の掃除は「乾拭き+掃除機」で
水拭きは湿気を与えるためNG。
→ 畳の目に沿って掃除機をかけた後、乾いた布で乾拭きすると効果的です。
3. 重い家具や布団は定期的に移動
同じ場所に物を置いたままだと、湿気がこもってカビの温床になります。
→ 週1回の布団干し、家具の脚の下にすのこや除湿マットを使うのもおすすめです。
4. 除湿機やエアコンの「除湿機能」も活用
室内の湿度を50~60%に保つことで、カビ発生リスクが大きく下がります。
※当社では施工後にも安心して畳をお使いいただける様に「畳のお手入れガイドブック」「タタミのお手入れ」などをお渡しさせていただいています。

いざという時の応急処置|カビが出たときの対処法
うっすら白いものが見える…それはカビかもしれません。
● 軽度のカビには
- 畳を乾燥させる(換気 or 除湿機)
- 乾いた雑巾やブラシで畳の目に沿ってやさしく落とす
- 消毒用エタノールを吹きかけて、再発を防止
※ゴシゴシ強くこすると畳表を傷めてしまうので注意。
● 広範囲に広がっている場合は
→ 無理に触らず、専門業者にご相談ください。
当店では「畳の裏返し」や「表替え」で対応できる場合があります。
カビが生えにくい畳もあります
最近では「和紙畳」や「樹脂畳」といったカビ・ダニに強い素材の畳も登場しています。
- 和紙畳:吸湿性を抑えつつ、見た目はい草のように自然。色あせしにくく、デザインも豊富。
- 樹脂畳:水拭き可能で、湿気や汚れにとても強く、お子様やペットのいるご家庭でも安心です。
樹脂表 和紙表
とはいえ、天然い草の畳は、独特の香りや調湿効果など、日本の気候風土に最も合った素材です。適切な換気とお手入れをすれば、清潔で快適な状態を保つことができます。
実際、昔の日本家屋にはエアコンも除湿機もなかった時代から、い草は暮らしに寄り添い続けてきました。
“自然素材ならではの心地よさ”を楽しみたい方には、今でも根強い人気があります。
さらに当店では、すべての畳施工時に、表面の拭き掃除と抗菌処理を行い、清潔な状態で納品しています。
「天然素材だから不安…」という方も、安心してご依頼ください。

まとめ
早めの対策で畳を長持ちさせましょう
畳は日本の暮らしに合った、呼吸する床材です。
ただし、湿気やカビには繊細な面もあるため、日々のちょっとしたお手入れが長持ちのカギとなります。
「最近、畳の表面がなんだかベタベタする…」
「カビかな?と思うけど、よく分からない…」
そんなときは、お気軽にご相談ください。
お客様のお部屋の状態やご希望に合わせたご提案をさせていただきます。